子育てするようになってから、年齢に応じたネイミングがあることを知りました。
第一反抗期、第二反抗期、魔の2歳児、魔の3歳児、小1の壁、9才10才の壁、14才〇〇などなど・・・
「毎年なにかしらあるやん。」と思うんですが、〇才までに〇〇が育つとか、その年齢までにこれをしないと間に合わない的なニュアンスのタイトルを付けた書籍もたくさんあります。
親なのでつい子供のことを考えて「うちの子大丈夫かな?」って思ってしまう。
もちろん、そういうのを狙ってキャッチコピーは考えられています。
もくじ
子供の10歳の壁とは何か?
じゃあ、実際はどうなん?ということで、最近読んだ書籍をご紹介します。
「子供の10歳の壁とは何か?」著者は発達心理学で有名な法政大学の渡辺弥生さん。
「9才、10才の壁」とはそもそも誰が言い出したのか、科学的な根拠があるのか、脳の研究が引用されているが、科学的な事実と、自分が感じる心の世界との関連についてはまだまだギャップが感じられるなどあらゆる書籍を引用して、その根拠を分解されていました。
この書籍では一般的にはいまだ伝えられてない9才、10才の心の領域や特徴を発達心理学の観点から紹介されています。
また子育てが愉快で興味深く、生きる価値の奥深さを感じられるものになるように「子供の心の発達を多くの方に知ってほしい」という願いもあり、さまざまな観点で年齢に沿っての心の変化や興味深さ、面白さを書かれた内容でした。
親や周りの大人がその子の発達状況に適した対応
もちろん、わたし自身も子供時代を経験しましたし、長女はすでに思春期ですからそれまでの過程を子育てしてきましたが、同じ兄弟でも男女の違いに限らず個性も全く違います。
その子の発達状況に応じて親や周りの大人が適した対応ができるかどうかによって、子ども自身のその後の発達、満足感、自己肯定感にも繋がります。
そのためには、「この子は今どのような発達段階なのか?」を知る必要があり、決して年齢にこだわらずその子自身の発達のスピードに合わせた対応が大切です。
系列化が理解できるのは何歳から?
大人は考えずに習慣になってることでも、子どもには全く理解できないことが沢山あります。
書籍の中で出てくる事例として学校で「廊下に出て背の高さ順に並びなさい」というと、7才ぐらいの子はまだ難しく自分がどのくらいの順番なのか、誰かと誰かを客観的に比べて自分がどこに位置するのか分わかりません。
それが、9、10才ごろになると誰が何センチかという客観量を互いに述べて短い時間で並ぶことができ、客観的な基準を元に系列化できるようになります。
時間の概念も同じで、過去、現在、未来のイメージなどもそうです。
大人は出かけるまでの時間に30分あればその間に何ができるのか、できなければどうするかを考えることができますが、系列化が難しい子供にはそれができません。
行動の発達と感情の発達のギャップ
行動の発達や思考の発達は、成長段階でとらえやすく比較しやすいですが、それに密接にかかわる気持ちや感情の発達は捉えにくくギャップが生じます。
どんな人生経験豊富な大人でもカッとなって怒ったり、取り乱すことがあります。
過去に「共感能力は自分の痛みを知ることから」でもお話していますが、一体自分がなぜ不安に感じてるのかモヤモヤしているのかを知ることは大人でも難しいことです。
なのに、思い通りにいかなくてイライラしている子供を見て、さらにイライラしている自分もいます。
大人は経験を積んでいる分、言葉の引き出しも多く感情表現や解消方法を知っていますが、子どもは「怒る。泣く。」など、単純な表現方法しかしりません。
さいごに
私も子どもに対して、つい自分の感覚で言葉を選ばず話してしまい、毎日が反省の連続です。
先日もそのことが原因で、小2の息子から思わぬ回答を引き出してしまいました。
その内容は音声配信で収録していますので、よかったら聴いてみてください。