3年前にカンボジアに行った時に観光地以外で印象深かったことの1つが神棚です。
スーパーやお店、銀行などに入ると必ず神棚が飾られています。
カンボジアでは精霊崇拝とも呼ばれる、アニミズム信仰(自然界の木・石や雨・風などにも霊魂が宿ると考える信仰)が国民の暮らしに深く根付いているそうです。
昔は日本でも、台所やトイレの神様を家に祀っていて、大晦日には私も神棚に鏡餅を飾ったりしたのを覚えています。
日本と似ていてちょっと違うカンボジアの神様についてを記録してみます。
もくじ
カンボジアのえべっさん
日本だと神棚って少し高いところに置いてるイメージですが、カンボジアのその神棚は地面に直置きです。
最初私は銀行で見かけたのですが、クリスマスのネオンのようにピカピカしてたので、それが神棚とは思いませんでした。
でも、よくよく見てみると神様っぽい人形やお線香、その前には水なのか酒なのかが入ったぐいのみのような器が並んでいて、書いてる漢字を見ると「財」。
これはきっと、カンボジアのえべっさん的存在なんだと理解することができました。
日本のえべっさんも陽気で明るいイメージですが、カンボジアのえべっさんの方がなんか現代風というか、めっちゃパリピな感じに親近感が湧きました(笑)
カンボジアの宗教と神様
仏教徒が国民の90%以上で、アニミズム信仰も根強く残っています。
12世紀末からはカンボジア仏教(ヒンドゥー教と仏教が合わさったもの)が生まれ、国家宗教となり、現在も仏教関連の祭事や祝日も多いです。
カンボジアの元となるクメール王朝時代の9世紀頃はヒンドゥー教が国家宗教でした。
その後、政権の移り変わりと共に何度も国家宗教が入れ替わっていった歴史があるので、カンボジア仏教の歴史は複雑なのです。
神様以外にも飾られている国王の写真
神棚以外にも必ず飾られているのは国王の写真です。
昔は日本でも田舎に行くと、天皇陛下の写真を飾っているおうちがありました。
写真の一番左が現在のカンボジア国王「ノロドム・シハモニ国王」、真ん中が(国王のお父さん)「ノロドム・シハヌーク前国王」、右が「ノロドム・モニニヤット・シハヌーク王妃」(国王のお母さん)。
さいごに
日本の人口は一億2000万人、皆さんも知っている通り高齢化社会なのでの平均年齢は48.36歳。
カンボジアの人口は1949万人で、平均年齢が23.9才です。
日本が高齢化社会が進んでいるといっても、日本の平均年齢の半分にも満たないのは不思議だと思いませんか?
今から40年程前、たった数年の間に国民の1/3が殺されてしまう目をそむけたくなるような痛ましい出来事が起こりました。
それが原因で40代以上の人口が少ないのです。
40年前というと、アラフィフ世代の私たちは10才前後。
その時にまさか同じアジアで、大人も子供も乳幼児も関係なく無差別に虐殺されていたなんて想像もできません。
お恥ずかしいことですが、私は3年前にカンボジアを訪れるまでそのような歴史があることを知りませんでした。
自分が生きている時代に起きていた出来事に深く考えさせられます。
カンボジアに行った時に私が唯一訪れた場所は、カンボジアのアウシュビッツ。
300万人が虐殺された施設「キリングフィールド」については機会をみて記録したいと思います。