大人も子ども孤独にならないサードプレイス

サードプレイスという言葉をご存じですか?

その名の通り第三の場所という意味です。

第一の場所が家庭(プライベートな空間)、第二の場所が職場(会社や仕事場)、第三の場所は縛られるような関係性がない場所(自らが楽しんだり心地よいと感じられる場所)という定義付けになっています。

このサードプレイスは、社会学者のオルデンバーグさんが2013年に出版された『サードプレイス コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』という書籍で提唱しています。

どういうところが第三の場所になるのか?

第三の場所というのはどういうところかというと、人との交流が大前提になります。

しかし、家族としての役割を持つパートナーや親子ではなく、会社としての役割を持つ上司や部下などでもありません。

個人としてその場に属していていて、人と話したり交流するところです。

人から気にかけてもらい自分も人を気にかけていますが、何かに制限されずふらっと来てふらっと帰れるような場所。

自主的に受講する「習い事」もその一つですし、行きつけの飲食店などもそれにあてはまりますね。

過去回142回で「スナックと整骨院の共通するビジネスモデル」という配信でもお話しましたが、スナックや整骨院なんかも第3の場所になると思います。

コロナ禍でのサードブレイスはオンライン

しかし、コロナ禍で「場所」という定義が曖昧になっています。

外出してその場所に行くことが制限され、第二の場所に行くことすらままならない。

第三の場所にいくことは更に困難になります。

このような状況下でそれに代わっていってるのが、オンラインです。

第二の場所である会社(仕事)もオンラインになった企業が多いですし、第三の場所でいうと習い事もオンラインレッスンだったり、オンライン上での交流するコミュニティやSNSもサードプレイスです。

音声配信もコメントのやり取りができるプラットホームもあり、サードプレイスの定義でいうと都合のよい時にふらっと現れてコメントのやり取りができる。

お互いがお互いを気にかけていますが、お互いのペースで交流することができます。

Voicyワーママはるさんの配信を聴いて

Voicyパーソナリティのワーママはるさんが、サードプレイスを持つ意味や意義について話されていました。

「このサードプレイスを持つ方は視野の広い方が多く、多様な価値観を持っている。

会社での上下関係もないし、家族という親密な関係もない。斜めの関係性なんです。

この多様な価値観を持って、斜めの関係性から色んな意見を貰えるということは人間の視野や視座を上げてくれるので俯瞰的にものを見れる方が多いのではないか思います。

〇〇会社の課長、〇〇ちゃんのお母さん、〇〇さんの奥さん、いう肩書から外れて活動することになるので個人力が上がる。

第一、第二の場所では役割があってその役割を求められたり判断される。

でも、そういう役割の無い場所で一個人として認められ、一個人として気軽な雑談ができて認知してもらえるのは価値がある。」

深く共感!

自分を守るためのサードプレイス

私はインターネットを使い始めたのが早く、ネット上でのサードプレイスに以前から助けられていましたし、ストレスマネージメントにもなっていました。

ネット上でのやり取りから、実際にお会いするまでになり、今はかけがえのない存在になったという人が、私の交友関係の中でかなりの割合で占めています。

人は誰でも、人生の中で人間関係で悩むことが多くあります。

そんな時もこのサードプレイスがあるか無いか。また、複数あることによって1つの場所で問題が発生しても、別の場所で居場所があり居心地良く過ごせるというのは大切です。

視野の狭い子供にとってもサードプレイスは大切

サードプレイス

子どもは狭い世界で生きています。

友達も限られますし、自分が属するグループや見えてる世界が、自分の世界の全てになってしまいがちです。

でも、世界はもっと広くて多様な価値観もある。

目の前にあるグループだけが全てじゃないし、そこだけで自分の存在価値を計る必要はないことを知ってほしい。

そういう意味でも子供にもこのサードプレイスの役割は大きいと思います。

さいごに

みなさんはサードプレイスをお持ちでしょうか?

どれだけ持っているか、居心地よく感じているかなど、自分の中で分解することで新たな気づきや発見があるかもしれません。

私も早速サードプレイスの棚卸をしたいと思います。